これからのビジネスシーンに欠かせない職業として注目を集める「データサイエンティスト」。データサイエンティストになるため勉強をする人が増えている一方で、周りに学ぶ環境がなく悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
今回は、独学でデータサイエンティストに必要な知識やノウハウを、効率的・効果的に学ぶための方法を紹介していきます。最短でデータサイエンティストになりたい方は参考にしてください。
まず、スクールに通うメリットはカリキュラムが構築されていること。学習者が必要なスキルを体系的に学ぶことができるため、独学では見落としがちな重要なトピックやスキルも学ぶことができます。また、同じ目標を持つ他の学生と交流もできるため、情報の共有や協力学習、将来のネットワーキングにも繋がるでしょう。
一方でデメリットはコストがかかること。スクールは一般的に高額な授業料が必要になります。加えて、オフラインで学ぶ場合は時間と場所が制約されるのもデメリットと言えるでしょう。また、一対多数での授業の場合、個々の学習スタイルやペースに合わせて講座のペースを調整するのも難しくなります。
対して、独学するメリットはコストを抑えられること。今は無料の教材もあり、仮に有料の教材を使うにしても、スクールに通うよりは勉強代を大きく節約できます。また、独学で身につけられる、自発的に問題を見つけて解決する能力は、データサイエンティストになった後にも発揮されるでしょう。
一方で独学のデメリットはモチベーションの維持です。一人で学習していると、難解なトピックに当たった時や進歩が見えにくい時など、モチベーションが下がりやすくなります。加えて、指導者からのフィードバックなどがないため、適切な学習の方向性を決めるのが困難になる時もあるでしょう。
ただし、それら独学のデメリットを抑えてくれるのが動画学習です。多くの講座では、データサイエンティストになるためのロードマップが示されているため、学習の方向性に迷うことがありません。加えて、モチベーションが下がらないような工夫がされている場合が多く、挫折する可能性も下げてくれるでしょう。多少講座代のコストはかかりますが、スクールに通うよりは勉強代を大幅に節約できるはずです。
データサイエンティストになるには、まずPythonを学ぶのがおすすめです。データを効率的に取得し前処理を行い、分析を行うためにはPythonの知識とスキルが必要だからです。また、学習内容として人気のあるPythonからスタートすることでモチベーション向上につながったり、Pythonを触りながら自身にデータサイエンティストとしての適性があるのか見極めていく意味合いでも、最初にPythonを学ぶことをおすすめします。
Pythonは、データ分析や機械学習に必要なライブラリが豊富に揃っているのに加え、構文がシンプルで直感的なため、初学者でも比較的短時間で学習できるでしょう。Udemyでは初学者向けの講座が豊富にあるので、初めてPythonを学ぶ方でもとっつきやすいはずです。
データサイエンティストになるには、プログラミングだけでなく、基本的な数学や統計学の知識やスキルも必要です。具体的にどのような知識が必要なのか見てみましょう。
データサイエンティストには、線形代数や微分積分といった数学の知識が欠かせません。なぜなら機械学習の多くのアルゴリズムは、線形代数や微分積分の概念に基づいているからです。
線形代数は、多変量のデータを一括で扱う際のノウハウが詰まっていますし、微分積分は、データの変化率や傾きを理解するための重要なツールです。数学が苦手な方は、基礎から学べる講座を利用してゼロから学んでみましょう。
線形代数は画像処理、3次元データ処理、Googleのサイト評価システム(PageRank)、統計学、量子力学などでも利用されている学問です。
データサイエンティストは、データを活用して問題解決の方法を探るため、自社やクライアントが抱えている課題を抽出し、解析に必要なデータを絞り込む必要があります。そのためには、グルーピングやサンプリングといったデータ解析の知識が必要になります。
特に昨今はDXの普及によって、日々膨大なデータが生み出されており、それらのデータを課題解決や価値創出に結びつけるのがデータサイエンティストの仕事。これまでデータ解析に触れたことのない方でも、動画講座による実践で活躍できるレベルのノウハウを得られるでしょう。
数学の他にも分散分析やクラスター分析といった統計学の知識も必要です。なぜなら、データ分析で得られた結果は計算した数値にすぎず、それよりも大切な「数値に至るまでのプロセス」を理解するには統計学が必要だからです。
統計分析を通じて得られた結果は、ビジネスの施策立案に使いやすく、意思決定を行う上で大切な判断材料や根拠になります。Udemyでは初学者向けの講座もあるので、これまで統計学に触れたことのない方でも、気軽に学べます。
数学や統計学の知識の他に、調査やKPIマネジメントのスキルも必須になってきます。
データサイエンティストは自社やクライアントが抱える課題を抽出して分析するため、調査やリサーチのスキルも必要になります。また、新たな手法やアルゴリズムを学んだり、既存の知識を更新するためにも、定期的にスキルのアップデートを行う必要があるでしょう。
データサイエンティストだけでなく、今はビジネスシーンにおいてリサーチ能力は必須の能力と言えます。リサーチの基本となるアンケート設計、集計、分析のテクニックから、インタビューの仕方など体系的に学んでいきましょう。
組織が設定した最終的な目標(KGI)を達成するための中間目標(KPI)を活用し、そのプロセスを管理することを指します。データサイエンティストは課題を解決するために、常に進捗を確認しながら進めていかなければなりません。
また、チームをマネジメントする際にもKPIマネジメントが必要になるため、将来管理職を目指したい方は、早いタイミングで学んでおきましょう。Udemyでは、デジタルマーケティング初学者のためのKPI講座から、シリコンバレーの現役マネージャーによる講義もあるので、より実践的なスキルを身に着けられるでしょう。
データサイエンティストとして働くためには、様々なツールを活用できなければなりません。Udemyでは、TableauやPowerBIといったツールの活用方法において初学者でもわかりやすい講座を用意しているので、ゼロから学べます。
Tableauは直感的なインターフェイスにより、ドラッグ&ドロップ操作でデータを視覚的に表現できる分析ツールです。
SQLはデータベースを操作するための専用言語で、データベースにデータを挿入したり、検索したり、更新したり、削除したりすることができます。データベース操作の要となる言語であり、データ分析やデータベース管理、ソフトウェア開発などの分野で広く利用されています。
データを扱うデータサイエンティストにとって、データを効率よく取得するためにSQLは欠かせないツールです。講座ではビジネスパーソンのための超入門SQLから、データ分析のための実践的講座まで学べます。
番外編になりますが、データ分析を学んだことがない方はこれを機に基礎から学んでみてはいかがでしょうか。データ分析とは、さまざまな方法でデータを収集し、整理、加工、統合した後に分析を行うことで、そのデータをビジネスに役立てることもできます。
体系立てて学んだことがない社員のための講座もあるので、基礎から学びたい方は参考にしてください。データ分析を学ぶことで、勘や経験則に頼るのではなく、合理的でスピーディな意思決定を行えるようになります。
データサイエンティストが取得すべき資格として、主に「G検定」「E資格」があります。G検定はビジネス向けの資格で、AI(人工知能)やディープラーニングを事業で活用するための基礎知識が備わっていることを証明するための検定試験です。Gは「Generalist」の略称で、日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定しています。G検定に合格するために必要な勉強時間の目安は30~40時間と言われています。
一方、E資格は、ディープラーニングを中心としたAI/機械学習を実装する能力を有することを証明するための資格試験です。Eは「Engineer」の略称で、こちらもJDLAが認定しています。E資格はエンジニア向けの資格となります。E資格の合格に必要な勉強時間の目安は60~100時間と言われています。
統計検定は、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験で、データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力を持つことを証明する資格です。日本統計学会が主催しており、国際通用性のある統計活用能力の体系的な評価システムとして開発されています。
統計検定の合格に必要な勉強時間の目安は、3級で50~60時間程度、2級では倍の100~120時間程度と言われています。さらに1級になると200~300時間が必要とされています。
データサイエンティストの仕事は主にビッグデータの収集から分析、そしてビジネスに活用するための知見・情報を引き出すことにあります。統計学やITスキルなどの専門知識を駆使して分析し、ビジネス上の課題を発見するのがデータサイエンティストの役割と言えるでしょう。上記のフロー図では、主にSTEP2、3、5がデータサイエンティストの担当範囲であることが多いですが、ここでは前後のステップを含んだ全体的な流れを見てみましょう。
①経営課題の把握と戦略立案
ビジネス上の課題を理解し、それに対する戦略を立案します。
②データ収集・整理
「どのようなデータを集めればよいか」を決め、その後、業務システムやSNSなどから、分析に用いるデータを集めます。また、収集したデータは、扱いやすいように整理していきます。
③データ分析
収集したデータをもとに、そのデータをビジネスに活用するための分析を進めます。分析にはさまざまな手法があり、どのようなアプローチをするかがデータサイエンティストの腕の見せどころです。
④課題解決
分析したデータをもとに、ビジネス上の課題を解決するための施策や戦略を考えていきます。
⑤レポーティング・提言
分析結果をまとめたレポートを作成し、それを経営層や各事業担当者に向けてプレゼンテーションします。
2023年、データサイエンティスト協会のスキル定義委員会によると、データサイエンティストに必要とされるスキルをまとめた「データサイエンティスト スキルチェックリスト」がアップデートされ、AI利活用スキルが新たに追加されました。
(参考:https://www.datascientist.or.jp/news/n-pressrelease/post-1757/)
近年、ビジネスシーンにおいて活用が広がる生成AIですが、データサイエンティストのスキルとしても無視できない要素となっています。生成AIは利用・開発・企画といった活用するためのスキルに加えて、技術的背景の理解や課題に対応するスキルが求められます。データサイエンティストとしてのスキルを磨くうえで、AI利活用についても学んでいきましょう。